バックナンバー

「倚らば大樹」-(32)

再び「この木なんの木」!

ホノルルの公園の巨大なモンキーポッドことアンブレラアカシヤの傘の下です。実は一心寺の緑の向こうに「あべのハルカス」の巨大な姿が出現しだして、その姿を大樹になぞらえて触れたのが昨年の9月。以来9カ月間、更新せずに放ってあったのですが、今やすでに外形が完成し、内部も近鉄百貨店の一部がプレオープンするに至って、更新しない訳にゆかなくなってしまいました。この間9カ月は、放っていたというより「筆が止まってしまっていた」ような、、、。まあ、サボっていたと言えばそれまでなのですが、、、。こう言う巨大な建築は本当に有用なのだろうか?本当に100%利用されるのだろうか?この建築が時代遅れになりテナントが居なくなり、空家になったとき巨費を要する「解体工事」は実施されるだろうか?エレベーターが止まりゴーストビルになって、錆びて危険が増して、取り壊しもママならない、、、そんな事態が今世紀中に到来しそうに思えてなりません。
バブルと言う幻想の時代を経てからと言うもの、こうした「大規模プロジェクト」を計画するにあたって、そのプロジェクトが成り立つかどうか、言いかえればテナントの需要はあるか、お客さんは来るか、長期的に採算はあうか、、、そういった当然の心配をしなくなったように思います。「思い切ったモノを作れば需要は無限に拡大する」そう信じ込んでいるようなフシが感じられます。
アンブレラアカシヤの傘の下の安らぎの中で、いろいろ思いは尽きぬと言ったところですねー。

2013/06/14