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マリンガ日伯寺のジャカランダ(1989年)

「倚らば大樹」‐(33)

一心寺にジャカランダの訳

今、一心寺境内には南洋系の木であるジャカランダが4本あります。うち3本は比較的新参ですが最も古い1本は1989年頃に植えたものですから約25年の樹齢になっています。実は1989年が南米ブラジルで日系移民80周年記念の年に当たり、浄土宗の南米開教区寺院で記念大法要があって、家内が行かねばならぬと言うので私も同伴したと言う経緯でした。関空から30時間ほどかかってサンパウロにつきさらに500km離れたマリンガと言う地方都市へ着きました。町はずれの空港から市街地に入るとそこここに見たことのないムラサキ色の「花霞」を思わせるような街路樹が群れをなしていて、遠い異国を感じるとともに何やら「極楽浄土」を感じてしまったと言う訳です。
目的地マリンガ日伯寺の広い敷地内にもそれが生い茂っていました。日系移民の間では、遠い故国の桐(キリ)に似ていなくもないと言うことからキリモドキと呼ばれていると言うことでした。街路樹のように遠くから眺めるとアカシヤのような細かい葉っぱの先端部にヴェールをかけた様な感じで正に「花霞」。お骨佛さまの一心寺にあまり見たことのない極楽浄土を思わせる植樹もイイナーとなったと言う訳です。
最初はおそるおそるの一本だけだったのですが、10年ほどたって立派に花が咲きだすと思いがけず多くのご参詣の方々から好評をいただきました。それで少しずつ増えて、、、。というのがコトの顛末です。あわせて南米のイペーの木、インド菩提樹の木、なども今育っているところです。

2013/09/16